やさしく伝える 防災コラム

台風・大雨

備えて減災「暴風被害・大停電から身を守るには」

森山 知洋気象予報士、防災士、HBC気象キャスター

災害が起きたときに被害を最小限にとどめる取り組みを紹介する今日ドキッ!で放送中のシリーズ「備えて減災」。
今回は、「暴風災害・大停電から身を守る」です。

2019年9月8日に東京湾から上陸した台風15号では、千葉で最大瞬間風速57.5メートルの風が吹き荒れ、大規模停電となりました。北海道でも1954年9月26日に「洞爺丸台風」によって、千葉に匹敵する暴風に襲われました。室蘭では最大瞬間風速55.0メートルという道内の観測史上一番激しい風が吹き、青函連絡船の洞爺丸などが暴風や高波で沈没するなどし、道内の気象災害で過去最悪の被害となる合計1600人を超える方が命を落としました。

道内の気象災害で過去最悪の被害となった洞爺丸台風(画像)
道内の気象災害で過去最悪の被害となった洞爺丸台風

ニュースでもよくお伝えする、この風速○メートルとは、どういうことなのか。

風速とは、空気が1秒間に何メートル移動するかというスピードで、風の勢いを表しています。風は絶え間なく強弱の変化をしますが、シンプルに「風速」というと10分間の平均風速のことをいいます。また、「瞬間風速」は3秒間の平均で、その最大値が嵐の時によくお伝えする「最大瞬間風速」です。

台風並みの風を起こす実験装置で、
濡れた雑誌がおよそ30メートルの暴風に飛ばされると、窓ガラスを粉々になってしまいます。木材は風速およそ20メートルで壁を突き破るほどの威力です。飛んでくるあらゆるものが凶器になるのです。

暴風の影響・危険度(画像)
暴風の影響・危険度

風速別の危険度を見てみますと、
最大瞬間風速で30メートル以上になると、立っていられないような暴風で、飛来物でケガをする危険があります。
最大瞬間風速で40メートル以上では、外出自体が危険で、倒木が多発し、電柱も折れるなど大停電の発生リスクが高まります。

風速の数字にも注目しながら、道内で起きた暴風災害を見ていきます。
2004年9月、台風18号が猛威を振るい、札幌では史上最も激しい50.2メートルの暴風を観測しました。木や電柱が倒れ、札幌で4人、道内で9人が犠牲になりました。さらに最大35万戸の大規模停電も発生しました。
2012年11月、発達した低気圧によって室蘭では39.7メートルの暴風に。登別で鉄塔が倒壊し、冬目前の寒い時期に最長4日の大停電となりました。
台風シーズンは例年10月で大体終わりますが、秋〜冬は、発達した低気圧の発生も多く、暴風が発生しやすい時期です。

暴風から身を守るポイント(画像)
暴風から身を守るポイント

暴風が予想される時の備えのポイントは主に3つあります。
さらに家の窓にホームセンターなどでも購入できる飛散防止フィルムを貼ることも有効です。

暴風に備えた停電対策(画像)
暴風に備えた停電対策

暴風の時は停電対策もあわせて必要です。電源・暖房・食でこのような備えをして、1週間程度は停電しても何とか耐えられるようにしましょう。あらためて2018年9月に起きたブラックアウトも思い出して備えを見直していきましょう。

森山 知洋 プロフィール

資格:気象予報士、防災士、健康気象アドバイザー など。
平成14年に気象予報士を取得後、民間気象会社勤務を経て、現在はHBCウェザーセンターにて、気象キャスターとして活動。
日本気象予報士会北海道支部長も務め、北海道防災教育アドバイザーとしても全道各地で防災講演などを行う。

※掲載した情報やプロフィールは更新日時点のものです。

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